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この仕事を始めたきっかけ ある時、アメリカ雑貨やアメリカンバイク好き仲間の集まりで、「アメリカのカジュアル感は好きだが、いま販売されているジーンズやTシャツにあまり魅力を感じない」という話になり、それでは自分たちでブランドを立ち上げようということになったのです。この仕事の前提となったのは、古き良きアメリカには非常に魅力を感じるが、今のアメリカ的な大量生産・大量消費というメガマーケット主義は本当に正しいのだろうか、という疑問でした。日本には日本の文化がありアイデンティティーがあるのでは?しかしそのままではいかにも前近代的な日本の姿になってしまいます。これにアメリカンカジュアルの文化をミックスすることで、現代でも使用できて日本の心も表現できるのではないかと考え、剣屋というブランドで始めることになりました。 この仕事の魅力 日本には、着物や朱塗りなどグローバルな伝統工芸もあれば、地域に根ざした伝統工芸もたくさんあります。剣屋ではジーンズのビンテージスタイルやTシャツなどに、これらの技術や職人魂を入れ日本文化の素晴らしさや日本の手作り製品の良さに触れていただきたいと考えています。剣屋のTシャツの場合は糸選びから生地作り、縫製、染めなどの工程に多くの職人が関わりますが、手作業なのでシミができたり染めムラが生じたり、いろいろな問題が出てきます。その面倒なことをひとつひとつ解決していくことで良い製品が出来上がると思っています。ジーンズの場合でも、通常の糸の芯が白い(中白)のインディゴのロープ染めではなく、芯まで染めるカセ染めで、数ヶ月でのアタリ・色落ちは望めませんが、本来の天然藍の味わいを楽しめるようにしています。また、革パッチには伝統工芸の印伝の技法を用い、スレーキ(ポケットの裏生地)には友禅の生地を採用するなど、ビンテージジーンズスタイルを崩すことなく、日本の伝統工芸をさりげなくポイントで表現しております。 今後の展開 まだ始まったばかりのブランドなので、関西弁で言うところの「ぼちぼち」「じんわり」広がっていけばいいかなと思っています。その間に、まだ知られていない日本の伝統工芸を探しつつ、アメリカンカジュアルとコラボレートさせた新しい製品を生み出せればと考えています。最後に、あまり商業的や産業的という視点ではなく、日本の技術が生み出した本当に良いもの、素晴らしい技法などを紹介できる機会を探し、いま流行の和やジャポニズではなく日本の伝統の心を何かのカタチで伝えられればと思っています。 剣屋メディア掲載
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