手染め屋ロゴ手染メ屋 染重ねサービスについて
1856年にイギリスで初めての合成染料が生成されて早や1世紀半。世の中はすっかり化学染料が浸透し、染色方法、染の色目、そして色の堅牢度(色落ち強さ)など全てにおいて化学染料がその標準となっています。

正直に申し上げて、天然染料は総合的な堅牢度の強さに関して化学染料にはかないません(染法によっては一概に結論できないのですが)。アルカリ性の洗濯液でもじゃばじゃば洗濯できるし、お日様にずっとあてても変色しない。レモン汁こぼして色変わりするようなことも無いし、とっても便利です、化学染料。

しかし、私たちは化学染料の使い勝手のよさに目を奪われ便利さを追求し過ぎたがために、日本人として何か大事なものをなくしてしまったのではないでしょうか

 

なにやら、ありがちな導入部分になってしまいました。要は何が言いたいか、と申しますと、便利な化学染料では表現するのがとても難しい色目を、天然染料はいとも簡単に見せてくれる、ということなんです。「赤」や「青」などの単純な一言では到底表現できない、いわゆる中間色的な色目は、天然染料の最も得意とするところです。

化学染料を駆使すれば理論的には全ての色が表現可能なんでしょうけど、実際に染めるとなるととても難しい。そういった化学染料泣かせの色目は我国に古代から伝わるものが多いのですが、これがまたいい色ばかり。やはり日本人の目に慣れ親しんできた、もわ~っとした色は天然染料に限ります。

「それはなぜか!?」、というのは別論にゆずるとしまして、手染メ屋としては、そういうもわ~っとした、フクザツでやさしい色目を出しつづけていきたい。そのため当然天然染料を使うわけですが、そうすると堅牢度の問題に必ずぶち当たります。もちろん、数回使用してすっかり色が変わってしまうようなやわな染色はしておりませんが、色変わりは化学染料に比べればやはり早く訪れます

いい色を皆さんにご紹介したいけど、使って戴いているうちにすぐ色褪せしちゃったらあかんよなぁ…。今の色止めとかは強すぎて色相変わるからいややし、うーん、どうしよう…。

で、思いついた苦肉の策(?)が、この

染重ね無料サービス!

です【^^】。

 

*-----*-----ここからはQ&A形式にて-----*-----*

Q1:染重ね無料サービスって、何?
A:染重ね無料サービスとは、手染メ屋でお買い上げいただきました商品や注文染めにて染め上げたもの全てについて、色が褪せたり変わったりしたものに関しては無料で染重ねをしてまたお使いいただけるように致します、という手染メ屋ならではのアフターサービスです。

Q2:へーぇ、それってアタシの不注意で漂白剤とか使っちゃったりしてたら、だめなの?
それと染重ねってしてくれるのは1回だけ?
A:いえいえ、社会的生活規範から明らかに逸脱した、常軌を逸した使用法による色落ちでなければ、基本的には染重ね対応をさせていただきます。また、このサービスはお手持ちの商品が破れるなどして使用不可能になるまで何度でも染重ね致します。お気に入りの色でなくなりましたらお気軽にご相談ください。

Q3:そっかぁ、破れたらダメなんだ。アタシィ、破れたTシャツとか好きなんだけどぉ、やっぱダメ?
A:いえいえ、お使いいただけるのでしたら破れていても染重ねさせていただきます【^^】。ただし、染色ができるだけの原型をとどめている、というのが条件ですが…。

Q4:そんなんなるまでは着ないよぉ、さすがに。
ところで、そのサービスって買ったときの色に戻してくれるの?
A:厳密に戻すことは出来ません。色褪せてはいても幾分色は残ってるでしょうし、お客様の染重ねのためだけに単独で釜を使えるとは限りませんので。褪せた色を、ご購入いただいた際の色目に近いあたりまで染め重ねる作業になります。現実には当初ご購入いただいた頃より濃い色目に仕上がる可能性もございます。

Q5:濃くなっちゃったりもするんだ、ふーん…。
そうだ!それならさ、どうせ染めてもらうんだったら別の色、とかでもOKなわけ?

A:はい、ご購入いただいた際の色目とは違う染料による染重ねも、条件が合えば無料でお受けいたします。染めてみたい染料をお申し出下さい。状況によってはご希望に添えないこともありますが、ご相談によってできるだけ多くの色目を楽しんでいただければ、と思います【^^】。元の色目に新しい別の染料が重なって、思いもよらない色目を楽しむことも可能です。

Q6:すごーい、なんでもありなんだ!ところでさ、絞りの柄物とかも染め重ねできるんだよね?

A:絞り・締めTシャツにつきましては、その性質上、柄をそのまま残してきれいに濃度アップする、ということがとても難しいため、何かお好みの染料を1種類ご指定いただいて、その染料で染重ねする方法でお願い致します。その際柄が全く無くなることはありませんが、柄が見えづらくなることは考えられますので、お色の選択にはご注意願います。

Q7:なんだぁ、絞りとか締めTeeはできないんじゃん…。うそつき!

A:いや、染め重ねが出来ないのではなくて、柄物をそのまま元に戻すのが大変困難なため、あのぉ、その、モゴモゴモゴ…。


Q8:あぁあぁ、もういいよ。で、染重ね出来ないもの、他にはもうないんでしょうねぇ・・・?

A:あっ、いやっ、あの、ですから染重ね出来ないというのは少々違いまして…。他にはいろいろな染糸が混ざって織りあがっている手染メ屋の手織りアイテムですとか、注文染めによって染め上げた糸や布で作られたお客様の作品ですとか、これらも物理的に染重ねが不可能な場合がありまして…。これ、申し上げてなかったでしょうか…?


Q9:そんなん聞いてないよぉ!さっき注文染めもできるって言ってたじゃんっ!

A:えっ?あっ、いえいえ、はい、あの、要するにですね、当方で染め上げた単色もののみで構成された作品で、染色に耐えうる形状でしたら問題ないわけでして、そういったケースはその都度ご相談させていただく、ということでよろしいでしょうか。
例えば格子柄に飽きたので藍の無地に染めてくれ、というご希望でしたら問題なく無料染重ねができるわけですし。注文染のジーンズなども全く問題なくご対応できますから。ま、その都度、ということで…。


Q10:なんか、ああいえばこういう状態になってきた…。もうやめよっかな、・・・・・・
そ・う・だっ!ねぇねぇ、オジサンさぁ、サービスサービスとか言ってるけどさぁ、
そんな儲かんないことしてて大丈夫なのぉ、この先?

A:ご心配ありがとうございます【^^】。実のところ、私にも大丈夫かどうかはわからないわけでして、ハハハ…。ただ、天然染料に対する有効な色止め方法を自分で見つけるまでは、このサービスを続けていくしか皆様とご一緒に自然の色を楽しむ道は無いわけでして、この程度のサービスで皆様が自然の色を身近に感じていただけるのでしたら私としましては全くもって本望でございます、ハイ!


Q11:ちゃんと考えてんだか全然考えてないんだかよくわかんないけどぉ、オジサン…。
ま、いっか。そのなんちゃらサービスがクチだけで終わんないようにがんばってねぇ。
じゃ、シゲル待ってるし、アタシ帰るわ。バイバーイ。まったねー(^o^)丿

A:『手染メ屋 染重ね無料サービス』でございます。ご来店ありがとうございました【^^】。

手染め屋ロゴ

一応わかりやすいQ&A形式でご説明したつもりではございますが、今ひとつご理解いただけない場合はこちらまでご質問いただけましたら幸いです。また掲示板でもお気軽に御問合せ下さいませ。

Q&Aでも申し上げておりましたがこの染重ね無料サービス、今後いろいろなケースがでてこようかと思います。できましたらその都度ご相談によってよい解決策を見出せたら、と考えております。いい色を楽しみたいという気持ちは手染メ屋、万事変わりませんし、お客様も同じお気持ちでいていただけると思いますので…。

何卒、宜しくお願い申し上げます。               

手染メ屋店主 青木正明