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──まずCGで友禅を表現しようと思われたきっかけは何だったのでしょうか? 父親が友禅屋で私が跡を継いでいるのですが、呉服業界というのは非常にややこしいところで不明瞭なビジネスモデルであることを生まれ育ちながらに感じておりました。一方で子供の頃からのモチベーションとして広告をやりたかったというのがあって、グラフィックの専門学校を卒業したあと広告業界に入りました。 そこで見たものというのは、逆に合理性の塊りといいますか、無駄のない質実剛健としたビジネスモデルでした。 そこで初めて仕事を覚えたこともあり、自分も合理的なものが好きですので、実家の商売の非合理的な部分が我慢できなかったんですね。同時に、複雑な流通経路によって一般の人たちが手の届かない価格で販売されるようになってしまったことで、日本人の生活の中から着物が失われつつあることに危機感を感じておりました。それならばいざ直販をやろうと思い、オートクチュールで着物を作ろうと思いました。 その際に、完成予想図がないとお客様に買ってもらえないと思ったので、私がコンピュータグラフィックをやっていたこともあり、自分で技術開発してCGで作ったわけです。そのときに「このCGそのものを印刷すればいいのではないか」と思いました。当時は印刷技術もまだまだでしたが、その後技術革新で本物の着物と見て分からないほどにまでなりました。これだったら安価に提供できますから日本の文化をみんなが手軽に楽しめるのではないかと思い始めました。
まず着物の友禅柄をデジタルデータに全て置き換えました。そしてそれを東京の展示会に出展しましたらミズノさんの目に止まりました。ですがどこの馬の骨とも分からないやつに仕事はふってくれません。そこで5年かけて実績を作り、オリンピックの水着に採用していただきました。
僕は友禅を一部の人しか使わない工芸品にはしたくないんですね。一般の人が当たり前に使う生活品として友禅を楽しんでもらいたいのです。普段の生活の中のプチ特別感というかそんな風に友禅が溶け込めたら嬉しいですね。 たとえば女性は記念日を設定されるのがすごく好きで、自分を褒めたい日とかをプチ記念日として、一日の糧として一日一日を楽しもうとしていますよね。そんな日におめでたい和柄をつけてみたりとか、そういうところで文化の端くれですが、着物は高くて着れませんがたとえばTシャツだったら気軽に着られます。文化を現代語訳すると言いますか、そういうところで和を通じて毎日を楽しんでいってもらえたらと思います。 ――では最後に今後の展望をお願いいたします。 いつも海外を見て活動していますが、今後さらに大きく海外展開していきたいと思います。まず京都市主催の「KYOTO PREMIUM」として、友禅柄を使用したチェアをパリに出展します。スポーツウェアで卓球の福原愛選手やオリンピックのシンクロでも着ていただきましたが、これからはより生活の中のちょっとした特別感を表現したいと思っておりますので、インテリアに一層力を入れていきたいと考えています。 活躍記録 2004-04-21 川邊氏が立命館大学でアリババドットコムのジャック・マー氏とともに講演をしました。
友禅デザイナー 川邊祐之亮氏の商品一覧
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