大正8年創業の綿織物の機屋。私で3代目。特にきっかけはなく、単に父親の後ろを付いてきたということでしょうか。大学を卒業後、3年間東京でサラリーマンを経験し、永久就職のつもりで家業に就きました。 当時も小巾織物として浴衣用素材の白生地の製織をしており、地場の染工場(注染・ちゅうせん)で染加工された製品が京都ブランドの商品となって流通していました(織物工場や染工場などの物作りを担っている工場の名が商品タグに記載されることはありません)。長い歴史の中で形成されてきた物作りの形ではありますが、その形が徐々に崩れていく方向(ファクトリーの海外移転)になり、流通先(問屋・商社)の意向で受注がなくなるリスクが日に日に顕著になっていました。単に定番の白生地の製織・供給だけでなく、最終製品まで視野に入れたオリジナル(ブランド化)の素材開発と地場の染工場を活用した製品を開発してマーケットインする必要がありました。
商品の魅力は何でしょうか?
アロハシャツのルーツは浴衣であると伝えられていますが、浴衣柄のリメイクやコピーではなく、平石氏がモチーフから描き起こした斬新なデザインを用い、パターンはあくまでシンプルで流行・トレンドにとらわれることなく、長くご愛用いただける商品です。 蒸し暑い日本の夏、通気性が良く汗を吸収発散して涼しさを感じられるようにざっくりと織られた生地に、夏の太陽にも負けない力強い色彩と線の強さが特徴の注染(大阪府伝統工芸指定の染技法)を駆使して、職人の手で染抜きました。また、皆様方それぞれにあったサイズをご着用いただけますように6サイズ(ユニセックス仕様)をご用意いたしました。こ注文をいただいてからのテイラー仕立、おしゃれな貝ボタンやココナッツボタンをあしらってお届けいたします。 最後に今後の展望を教えて下さい。 商品寿命が短くなり、店頭には常に目新しい商品が並んでいますし、ファストファッションがデパートにまで進出しています。しかし、時代のキーワードは省エネ・エコ・もったいない。特に資源の乏しい日本にあっては粗末に扱わない・大切に使うというDNAが隠れているはずです。以下の4Cを心がけて、日本人の感性でしか産まれない、消費者の心に残る物作りが生き残る道。 1:CHANCE 2:CHANNEL 3:CREATION 4:COURSE |

日本の風土の中で永年育まれてきた素材(小巾綿織物)・染(注染・ちゅうせん)を活かした新しい「和」の文化商品群を展開・拡充したい。その思いがデザイナーであり染色作家でもある平石はるか氏との出会いをきっかけに、コラボレーションされたのがこのハル型アロハシャツです。

