手作りボールペン 大阪市生野区 筆記具




手作りボールペン 大阪市生野区 筆記具
職人になられたきっかけを教えてください。


昭和三十七年、徳島県から大阪市生野区の親戚を頼って来阪。その時が"ろくろ"、"挽物業"との出逢い。すぐに独立し高度成長時代は洋傘の手元を一心に手掛けました。

"ろくろ"は有史以前からある工法で陶芸や木工に用いられる機械です。特に木工用は原木を水平方向に回転させます。"挽物(ひきもの)"とは回転している原木をカンナや刃物を用いて削り出す技法です。

特に削り出す刃物は手作りでシャカと呼ばれています。テーブルの脚部のような円柱状の製品を作り出すことが可能です。時代の流れとともに手掛ける製品も変わってきました。

筆ペンの部品、化粧筆の部品、釣具の部品・・・。一流メーカーさんの下請けに徹していましたが、近年自社ブランドの開発を始めました。それが天然木の高級文房具です。現在はほとんど流通していないような「屋久杉」「紫檀」まで材料のストックがあり製作が可能です。



作られている商品の魅力を教えてください。


パソコン・ワープロ・携帯電話の普及で文字を書く機会がぐんと減りました。また市場には廉価で使い捨てのような文房具もたくさん出回っています。若い方の中には万年筆の書き方をご存知で無い方も。その中であえての高級文房具です。

手作りボールペン 大阪市生野区 筆記具
相手に本当に気持ちを伝えたい時、携帯電話のメールで大丈夫ですか?是非、便箋に書いてみてください。デジタルにはないドキドキ感がきっと感じられますよ。

天然木の筆記具は一本一本表情が異なります。また使い込めば使い込む程、木の表情が変化してきます。世界で唯一、そして一生お付き合いいただけるあなただけのパートナーです。

一日で製作できるのはせいぜい4~5本。1本の木からキャップ・胴軸・首軸を作り出します。製品には何のコーティングも施していません。バフで磨き上げているだけです。

なので木の目が自然に流れ綺麗な流線を楽しめます。同じ木の製品でもキャップの互換性はございません。1本ごとにそれに合わせて製作しているからです。

またキャップにクリップは付けておりません。クリップを付ける生産方法はキャップが3パーツに分かれ、逆に機械で大量生産ができてしまいます。万年筆はコンバーター(吸入器)とインクカートリッジの両用式です。ペンの重さだけでほとんど筆圧をかけなくても書くことができます。ボールペンはパイロット社の油性替え芯を利用させていただいております。



手作りボールペン 大阪市生野区 筆記具
今後の展望を教えてください。


木の種類には限りがあります。また、育つのにも悠遠の時間がかかります。天然木の新種をご準備するのは難しいかと思います。

ですが少しでも書き易さを追求し、固有のデザインを大事にしていきたいと考えております。モノを書く文化が廃れていくのは哀しいことです。少しでも喰い止めるお手伝いになれればと思います。





平井木工挽物所

一般に出回ることのない希少価値の高い銘木から、陶器製作などで使用される轆轤(ろくろ)を用いて万年筆やボールペンを製作している。インタビューページへ





平井木工挽物所
銘木ボールペン

11,000円~




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