藤本さんは職人歴50年、日本で数人しかいない万年筆職人さんですが、この仕事を始められたきっかけをお聞かせ下さい。
もともと私の父が創業した会社でずっと職人をやっていました。当時大阪には何十軒と万年筆の部品工場があり、私も高校生のときには父を手伝うようになります。
父のつくったブランドである「不二ゼット」は、ノーベル賞の湯川秀樹さんや直木賞作家の今東光さんにもご愛用いただきました。当時の手書きメッセージが残っています。
「不二ゼットペン四本計千五百円で購入しました」(湯川秀樹)
「文筆生活をする人にはスマートで性能の良い不二ゼット万年筆を御すすめ致します」(今東光)
藤本さんが感じるロングプロダクツの万年筆の魅力を教えて下さい。
万年筆作りには67の工程がありますが、ロングプロダクツの万年筆は、私自身が一部妻の力を借りて全67工程を経て完成させています。
また日本でアセチロイドという素材を使用しています。セルロイドと違い熱に強く長持ちです。日本でアセチロイドを使用しているのはロングプロダクツだけだと聞いております。
もともと製図ペンで蓄えた精密加工技術を手作りのペンに生かしているところが特長ですね。
では最後に藤本さんのこれからを教えて下さい。
年々万年筆職人は減っていき、今では大阪に2人しかいなくなりました。
先日私も大病を患い手術も何度か受けました。現場に復帰できて心より感謝しています。
私は75歳ですが日本の万年筆職人の中では最も若い。これから若い人たちがこの業界に入りたいと思えるように万年筆の魅力を伝えていきたいですね。
|
|
万年筆職人 ロングプロダクツ藤本寛
![]() ロングプロダクツ万年筆 12,600円 |
|
|
|
|||




